「夢」と聞くと、少し身構えてしまう。
そんな方は、意外と多いのではないでしょうか。
夢というと、何かすごいことを実現しなければいけないような気がする。
フワフワ、キラキラしていて、現実とは少し離れたものに感じる。
子どもには「夢を持とう」と言うのに、大人が夢を口にすると、「いつまでそんな夢みたいなことを言っているの」と言われてしまうこともあります。
私自身も、かつては「夢」と言われても、何を考えたらいいのかわからない一人でした。
37歳。初めて描いたドリームマップ®に、モヤモヤしか残らなかった
私が初めてドリームマップ®のワークショップに参加したのは、37歳のときでした。
当時は、仕事と子育てで毎日が飛ぶように過ぎていました。
目の前には、やらなければならないことがたくさんある。
仕事をして、子どものことをして、家のことをして。
毎日を一生懸命に過ごしていました。
そんな私がドリームマップ®をつくってみたとき、何かがすっきりしたかというと、むしろ逆でした。
正直、モヤモヤしか残りませんでした。
「私、これからどうしていきたいんだろう」
それが、まったくわからなかったのです。
自分ではちゃんと毎日を生きているつもりだったのに、「自分は何をしたいのか」「これからどう生きていきたいのか」と聞かれると、答えが出てこない。
そのことに気づかされてしまいました。
モヤモヤした一枚が、自分に目を向けるきっかけになった
それでも、つくったドリームマップ®は毎日目に入ります。
すると、すぐに答えが出たわけではないのですが、少しずついろいろなことに気づくようになりました。
「あ、私、これが好きだったな」
「そういえば、昔こんなことをやりたかったな」
「これは、ずっと大事にしてきたことかもしれない」
毎日の忙しさの中で後回しにしていた自分の気持ちを、思い出していったのです。
そして、自分の気持ちに気づくと、見えるものが変わりました。
人との出会いに目が向くようになったり、「ちょっとやってみよう」と動いてみたり。
一つひとつは小さなことでしたが、そこから少しずつ、いろいろなことが動き始めました。
そのとき、私は思いました。
「こんな方法があるなら、もっと早く知りたかった」
これが、私が多くの人にドリームマップ®を届けたいと思った最初のきっかけです。
夢は、最初からはっきりしていなくてもいい
あの頃の私は、「夢がなかった」のではないのだと思います。
毎日の役割や、やるべきことに一生懸命で、自分の中にある小さな「好き」や「うれしい」、「こうだったらいいな」に気づく時間がなくなっていただけなのかもしれません。
だから今、私たちは夢を「達成すべき大きな目標」だけに限らないと考えています。
好きなこと。
ワクワクすること。
大切にしたいこと。
こんなふうに生きられたらいいな、と思うこと。
そんな小さな感覚に気づいていく中から、「こうしたい」「やってみたい」という想いが、その人の内側から湧き出てくることがあります。
そして、自分の心から湧き出た想いだからこそ、「ちょっとやってみよう」と自然に身体が動き始める。
私がたくさんの方と関わる中で何度も見てきたのは、そんな瞬間でした。
最初は「夢なんてありません」「私には無理です」と話していた人が、自分の中にあった想いに気づいたとき、表情が変わる。
夢は、外から与えられるものではありません。
誰かに「持ちなさい」と言われて持つものでもない。
その人の中にあるものに気づいていく中から、湧き出てくるものなのだと思います。
先が見えない時代だからこそ、自分の内側にあるものを大切にしたい
いまは、先の見通しが立ちにくい時代です。
これまでの「こうすれば大丈夫」という正解が、そのまま未来にも通用するとは限りません。
でも、どうなるかわからないということは、まだ決まっていないということでもあります。
だからこそ、「世の中の正解」に自分を合わせ続けるだけではなく、
「私は何が好きなんだろう」
「何を大切にしたいんだろう」
「どんな毎日だったらうれしいんだろう」
と、自分に問いかけることが、これまで以上に大切になるのではないでしょうか。
未来に希望を持つというのも、大きな夢を掲げることではありません。
「こんなことができたらいいな」「ちょっとやってみたいな」
そんな気持ちが一つあるだけでも、今日の過ごし方は少し変わります。
だから私は、「夢なんて」と遠ざけてしまうのは、少しもったいないと思っています。
夢が湧き出て、行動につながるプロセスを体系化したDCT
私たちは長年、ドリームマップ®の実践を通して、多くの方が自分の想いに気づき、夢を描き、そこから行動を始める姿に立ち会ってきました。
その実践の積み重ねを、脳科学の知見をもとに整理し、体系化したものが、DCT(Dream Creation Technology®)です。
DCTは、夢そのものを教えるものではありません。
自分の中にある「好き」「ワクワク」「大切にしたいこと」に気づき、自分らしい夢が湧き出て、行動へとつながっていくための基盤となる考え方です。
そしてドリームマップ®は、そのプロセスを実際に体験する場です。夢を描き、目に見える形にしていく中で、最初の一枚が私にとってそうだったように、自分を知るきっかけになります。自分のことがわかり、心から「こうだったら最幸」と思えるワクワクする夢に気づくと、行動は自然と起こり始めます。
このコラムで伝えていきたいこと
このDCTコラムでは、夢について、さまざまな角度から一緒に考えていきたいと思っています。
なぜ夢を描くと行動につながるのか。
なぜ大人になると、自分の「好き」がわからなくなることがあるのか。
「夢がない」と感じるとき、私たちの中では何が起きているのか。
そして、自分らしい夢が湧き出るために、日常の中でできることは何なのか。
夢という言葉が好きな方だけのコラムにはしたくありません。
むしろ、
「夢と言われても、よくわからない」
「今さら夢なんて」
「毎日で精いっぱいで、そんなことを考える余裕はない」
そんな方にこそ、読んでいただけたらと思っています。
私自身も、そこから始まりました。
わからないところから、始めてもいい。
すぐに答えが出なくてもいい。
自分らしい夢は、いつからでも、何度でも。
このコラムが、自分の中にある小さな気持ちに目を向けるきっかけになれば、うれしいです。
DCTについてもう少し詳しく知りたい方は、「DCT理論とは」のページもご覧ください。
